2017年2月10日金曜日

ピクルスオフィス 解体編2

いよいよ解体開始

一部分だけ解体してみて空間の広さがイメージと相違ないか再確認することに。



まずは奥のBとCの部屋を区切っている壁から。
この壁は手で押すと揺れるくらいテキトーな作り…


バールで板面叩き割ってみると
12.5ミリじゃなくて、さらに薄い9.5ミリの石膏ボードが。
ビスでも釘でもなくタッカー(でかいホッチキス)で簡単に止められてるだけ!

何という手抜き施工…そりゃ揺れるわ…


叩き割った部分からバンバン押し破ると面白いくらい
簡単に壁が外れていく。

ものの2、3分でこの通り。

このペースなら全部一日で解体できるかも!


次はAとBの部屋の間仕切り解体。

ここも抜ければ奥までスッと見渡せて広さがつかめるはず。




しかしさっきの壁とは違って、この壁は少しドついてもびくともしません…
それはもう建物全体が揺れるくらいに…

でも叩いた音からすると中は空洞。
壁の表面は非常に固いモルタル。
(セメントと細かい砂を混ぜたやつ。ちなみに大きめの砂利を混ぜたやつはコンクリート。)



でも下地の板の素材がわからない…

木ではなさそうなミッチリとした密度を感じる音がする。


こんなもんバールで壊せるんか?


とにかくやってみよう!

壊しやすい、開けても何もなかったダミー扉の周りからバラすか…

おっと、この部屋の主(黒板)にはちょっとの間避けててもらって…



と、黒板を外してみると


木毛板!

木のクズにモルタルを染み込ませて固めたやつです。
その上からモルタルを左官してある…
もっさりもじゃもじゃした木毛板にモルタルがギッチリ食いついて
すごい強固な壁が作られてる。

この建物が作られたのは資料によると1960年代
前の東京オリンピックの頃。

作っては壊していく、移り変わりの早い現代と違って
長く使うことに重点を置いていた時代(おそらく)
簡単には壊せない構造になってる。

古き良き時代の産物を見てちょっと感動。


しかし我々の行く手を阻むのであれば力づくでも通してもらいます。

えいやっ!


うわっ固い!重いっ!


激闘の末とりあえず一部分だけ貫通。

奥が見えた!



解体前



解体後


そして…


抜けたー!
反対側から


うん、広い!いけそう!!


解体編3へ続く




2017年2月8日水曜日

ピクルスオフィス 解体編1

ようやくまとまったコラボオフィス計画
しかし大幅に予算オーバーしてしまう改装費…
ちょっとでもかかる費用を削減するため
自分で出来る事は自分でやってしまおう

まさにD.I.Y


ということで、まずは解体。
今ある既存の壁を壊して撤去する。


一言で「壁」と言っても、ただ一枚の分厚い板でできてるわけじゃなくて
普通は何らかの骨組みに、何らかの板が貼り付けられてできている。

パ○コやルミ○みたいな商業施設内の店舗の内装だと、消防等厳しいため
軽量鉄骨で組まれた骨組みに12.5ミリの石膏ボード貼りというのが一般的。
でも住宅や小さい店舗なら、材料や工具の使い分けがめんどくさいから(たぶん)
木造で骨組みっていうのがほとんどだったりする。


事前に壁の構造を確認していたが
今回解体する壁の構造もおそらく木造。

ただ、場所により壁の厚みや建てられた年代が違うようでバラしてみないと
中がどうなってるかは全くわからない…。
バラさなくても主張してきてる部分もあるけど


こんなふうに





しかも全部釘で打ち付けてある。
昔は今みたいに電動工具もなかったから釘打ちが多かったみたい。

これね。釘(クギ)
この釘がヤバい!
うっかり踏んづけると靴の底を貫通して足に刺さる!
そしてこの錆が体内に入ると病気になってまう!
足元注意!


今は強度や作業性の点から、ほとんどがビス(ネジのこと)が使われてる。

これ。ビス(ネジのこと)


ギザギザが食い込んでるビスに比べて、釘の方はただ突き刺さってるだけだから
引っ張る力に弱いから解体するのは割と楽なんです。


そこで登場するのが
前回紹介した通り、起業以来初めて購入した工具
「バール」の出番


がっつり力をかけられる長いのと、狭い箇所でもクイッとやれる短いの。
短い方は昔ながらの鉄の塊。
長い方は進化していて、柄の部分は中空パイプ(中が空洞ってこと)になってて
長さの割に軽い!
ブンブン振り回せます。



バールはテコの原理を使っていろんなものを引き離す道具。
よくATMのふたをこじ開けたり、犯罪にも使われるやつ。



片方は二股になっててこれが釘抜きに激しく有効なんです!
この赤さが闘争心を掻き立てますね。



もう片方は平らだけど、先は薄くなってて隙間に差し込んで
グイと引き剥がしたりするのに有効。
この青さが冷静にさせてくれます。




実は使用前の写真撮り忘れて解体後のやつを写真撮ったんですけど
この塗装の剥がれ方が解体の苦労を物語っている。。
カッコイイ!



ということでここからはとにかく破壊!
バンバン進めます!

エイッ






2017年2月4日土曜日

ピクルス オフィス 構想編2

前回公開した図面


コラボオフィスの設計チームが描いたもの。
あーだこーだ言いながらサクサクとパソコン使って描いていく。すげー。


まず、部屋を狭く間仕切る壁の位置を変更。

手前の壁は、腰から上は木組のサッシにすることで
奥へ広がる空間を開放的に見せる。

ほうほう

その壁の手前
旧A室は「PICKLES LABO」

施工サンプル作ったり、家具作ったり、絵を描いたり
ここで日々思い描く妄想をどうやって形にするか実験するアナログスペースである。
 
いいね!

旧B室は拡張し、手前を打ち合わせや食事会も開ける
共有の「LOUNGE」に。


いいねぇ!


大きな本棚で仕切られた奥は
「OFFICE」になる。

設計や、グラフィックデザインなどデザイナー達が
都会の喧騒から離れ、静かに案を練られるデジタルスペースである。


いいねぇぇ!


旧C室は奥の非賃貸スペースが、この建物全体の浄化槽になっているため
そこからの汚水の臭気がどうしても壁の隙間から漏れてくる
ならば臭いものには蓋を、と新規壁で密閉し、換気扇を設置して
少々の臭いの出る作業を行う為の
「PAINTING ROOM」へと生まれ変わる。


イイネェェェ!
それで行こう!


デザイナーの彼は画面上でクリック一つで古い壁を消し
新しい壁を一瞬で立ててゆく。

日頃はこうしてお客さんの要望を図面化し
それをプロの業者が
解体から、壁を立てて仕上げるまでをやってくれる。


しかし彼は大事なことを忘れている…

今回のお客さんは自分たちであるということを…


壁を壊し、床をめくり、新しく壁を立てるだけでも
プロにお願いすると軽く7,80万はかかるよ…。


アナログ「そんなお金ある?」
デジタル「あるわけないやん…」
アナログ「…」
デジタル「…」
アナログ「仕方がない…、壁は今のままで…」
デジタル「それは無理!サッシがないと始まらん!」




始まらん…




何が?





いや…
確かに!


せっかく新しい人生を始めるのに
今まで通り諦めて妥協してたんじゃ
新しい世界は何にも始まらん!
ええ事言うた!


アナログ「DIYやな…」
デジタル「は?」
アナログ「Do It Yourselfや…」
デジタル「何を?」


2017年1月ピクルスエンジニアリングを立ち上げ
最初に買った道具は

色を塗る為のハケでもなく

左官する為のコテでもなく


壁を破壊する為の


バール


でした。
















2017年2月2日木曜日

ピクルス オフィス 構想編1


さて
「地下なのに採光射す川沿いオフィス」
という唯一無二のロケーションを手に入れたわたくし。

物件探し編 1
物件探し編 2

そんな中

重い荷物や、道具の出し入れの多いこの業種
それなのに何で地下にオフィス?アホちゃう?

みなさんそう思っているでしょう…わたくしもそう思います。

でも

これで、良いのです。

いや

これが、良いのです。

ちなみに、
このオフィスは公私ともに懇意にして頂いている設計さんとの
コラボオフィスになるのでございます!


今回わたくしの独立と同時期に新しいオフィスを探していた設計さん

「マンションの一室みたいな、ありきたりなのはちょっと…」


ウンウン、わたくしも

「ただの作業場みたいなオフィスはちょっと…」

ウンウン、ウンウン。

じゃ、まとめてみたらなんかおもしろいことできるかもね!と
話がまとまりました。



とはいえ、デジタルな設計と、アナログなわたくしの、両職人が共存できるハコを見つけるのは難しく




アナログ 「天井高くて使いやすそう!」
デジタル 「作業場感出過ぎ!」

せやね…。

とか





アナログ「これならいけるかも。ショーウィンドウみたいに中見せれるし!」
デジタル「そうね、こう間仕切って使えば…」
アナログ「作業するには狭いな…」
デジタル「ガラス貼やから外の音うるさすぎる…」
アナログ「確かに…」

そんな中見つかった地下物件。
ただの作業場にも、ただのマンションの一室にもなりようがない物件。
決め手はお値段と、お互いの自宅からの近さ。
さあ始めましょう。




これが


こうなる!

予定(笑)

構想編2へ続く





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